飲食店をはじめ、サービス業で働き始めると最初に“笑顔で接客して”と指導される。これを言われて、パッと笑顔になれて、そのまま接客に行ける人からすると、これはとても簡単で当たり前の指導という認識で終わるだろう。しかし、この「笑顔」を言われただけでできない人がいる。その人は「サービス業に向いていない」のか?もちろんそんなことはない。
笑顔になるというのは、人間面白いとき、嬉しいとき、笑ってるときに自然と笑顔になる。なので、笑顔は“自然となるもの”であって、わざわざ意識して作るものではない、ということを考えの人が陥る状況であることを押さえておきたい。また、自分の笑顔に自信がなくて、「笑顔で接客」と言われてもすぐにパッとなれない方もいる。かくいう私もとても笑顔が苦手でした。飲食業界に入って数年間はキッチンで働き、その後はバーテンダーとして働いていたので、笑顔が出ていなくても許される環境にあったので、なおさら笑顔の重要さに気がつくのに時間がかかった。バーテンダーももちろん笑顔は必要なのだが、静かな薄暗いお店ではホールスタッフほどの笑顔は求められないことが多かった。
ホールスタッフに移行して、ウエイターという立場になっても、キッチンやバーテンダー時代のクセが抜けずに“顔が怖い”と何度もご指摘をいただいたこともあった。ある時、上司に「笑顔は、口角を上げて、眉毛を上げて、目を細めれば笑顔だから」ということを教わった。最初はそれを言われてもピンと来なかったが、本気でサービスをしようと思った時からとりあえず言われるがままにやってみた。そうすると“その笑顔”で接客している時に、お客様の視線が長く私の顔に残ることが多くなり、笑顔が出来ていてお客様に伝わっているということが感覚的に掴めるようになった。この時から笑顔を“技術”として取り入れれるようになった。もちろん、そんなことを考えなくても自然と笑顔になれる方は、そのまま何も考えずに素敵な笑顔をお客様に提供して欲しい。
サービスとは「得た知識やスキルを徹底して提供すること」が定義とすると、笑顔が自然と出て接客できないスタッフは笑顔という“スキル”を得て、それをお客様に徹底して提供して欲しい。このスキルを徹底して提供することができれば感情や心の状態に左右されずに、笑顔で接客ができるようになるはずだ。
また、狩野モデルのサービス品質でいえば笑顔という名のサービスは「当たり前品質」になる。当たり前品質は「なくて不満に思うが、あっても当たり前と思われるサービス品質」であるが、飲食店スタッフの笑顔に心を打ち抜かれた方は少なくないと思う。それは、もはや「あって当たり前」というレベルではない。つまり自然に笑顔ができる人も、技術として取り入れて笑顔ができる人も、その笑顔を磨くことによって、笑顔という名のサービスは「当たり前品質」から「一元的品質」「魅力的品質」にもなり得るものであることを忘れないでいて欲しい。あなたの笑顔に磨きをかければ、その笑顔だけでリピーターは作れます!
サービスの目的は「記憶に残すこと」。“ご飯を食べに来たお客様の記憶に残る笑顔”これをテーマに磨きをかける必要がある。それはただの笑顔ではなく、タイミング、強弱、目線、同時に発する声なども影響するのだが、自分の笑顔だけでリピーターや常連さんができるなんて考えたらワクワクしてきませんか?
自然と素敵な笑顔が出る方も、「口角を上げて、眉毛を上げて、目を細める」というスキルを使って笑顔を出す方も、接客の前に是非とも鏡の前で自分がどんな表情でお客様と接しているのかを、10秒でいいから確認してから営業に入って欲しい。そもそも飲食店は多くのお客様に来てもらいたくて、繁盛したくて営業しているものなので、“忙しい”を理由にその笑顔がなくなっていいわけがない。なので、是非とも“笑顔”という名のスキルをしっかりと身に付けて磨き上げて、どんな時でもお客様の記憶に残る笑顔というなのサービスを徹底して提供して欲しいと思います!
これは決して簡単なことではないので、少しでもできていると感じたのであれば、自身の笑顔を誇りに思って営業に入って欲しい。
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