◯お客様は神様です◯
昨今、「カスハラ」という言葉が出て来て、少しずつ飲食店をはじめとするサービス業のスタッフさんたちを守れる言葉が生まれてきた感じがしてきました。飲食店の店員さんにお客様が高圧的に物事をいう原因となっているのが、「お客様は神様です」という考え方。この考え方は、飲食店のスタッフ側がそういう想いでお客様に対して、サービスをするということなら良かったのですが、逆にお客様側が「俺らが神様なんだろ?」っていう上から?高圧的?に店員に対する悪態をつくということに繋がってきてしまったと考えられます。
本来、神様だったらそういう態度ではないんでしょうけど(笑)
そもそもその考え方は、どこから発生して、どうやって浸透していったのか?
ちょっと調べてみると、その言葉の起源は演歌歌手の三波春夫さんだそうで。その意味としては 『歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払ってまっさらな、澄み切った心にならなければ完璧な藝をお見せすることはできないと思っております。ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです。また、演者にとってお客様を歓ばせるということは絶対条件です。ですからお客様は絶対者、神様なのです』とのこと。そして、お笑いトリオのレツゴー三匹さんが「三波春夫でございます。お客様は神様です」という表現を流行させて、「お客様は神様です」という言い方が世の中に定着したというのが経緯。つまりそこには、「お客様は神だから徹底的に大事にして媚びなさい。何をされようが我慢して尽くしなさい」などと発想、発言したことはまったくありません。
これは、三波春夫さんの公式HPに正式に表記されていることです。
つまり、カスハラが許されるという意味ではないのです。
しかし少し考えて欲しいのは、それがそういう意味じゃないからといって、ただただお客様から優しくしてもらう世の中を待つのではなくて、高圧的に来るようなお客様も満足して、こちらに対して敬意を払ってもらえるようにサービス力をあげることに注力して欲しいと思ってます。高圧的に来るお客様も一人の人間です。いつもどこでも悪態ついているわけなくてお店や店員さんを選んで言っているはずです。もしかしたら、多少はいるのかもしれませんが、その方は今まで尊敬できるサービスをしている飲食店スタッフと出会ったことがない方だと思っております。それはとても悲しいことだとも思います。
そういう高圧的なお客様が来たら、「今まで満足するサービスを受けたことないお客様だから、うちでは…」という気概を持って欲しいと思います。そのためにサービス力を徹底的に上げるという業界に少しでも進んで行ければいいなと思います。このInstagramでは、そのためのメソッドや技術を少しずつ発信していきたいと思います!
※もちろん、本当にカスハラが酷いお客様もたくさんいることも事実です。そういうお客様に対しての対応方法などもこちらで共有していきます!何でもかんでもこちらの力不足と考えないようにしてください。